先日制限付FAだったTEアンソニー・ファサーノが1年契約しました。しかしもう1人の制限付FAのRBロニー・ブラウンはチームの1年契約のオファーにサインしていません。ブラウン自身は複数年契約を希望しているようですがドルフィンズはどう出るんでしょうか。ちなみにブラウンはホールドアウトなどせず練習には参加するようです。
ブラウンは2005年にドラフト1巡目指名でドルフィンズに入団したんですがこれまでの5シーズンで毎年のように怪我をしています。最初の2シーズンは足首の怪我と腕の骨折、2007年はアキレス腱断裂、そして昨年は足の骨折と非常に怪我が多いです。そのために期待されてドルフィンズ入りしたんですが、これまで5シーズンでわずかに1回しか1000ヤードラッシュを達成していません。
ドルフィンズとしては故障癖のあるブラウンとの複数年契約はリスクを伴うことになりますが、ただし2010年シーズン終了後はこのブラウンも含めてリッキー・ウイリアムス、パトリック・コブスと主力のRBがすべて無制限FAとなってチームを出て行く可能性があります。ウイリアムスは年齢的に長期契約は難しく、コブスはエースRBとしては力不足です。ブラウンが怪我なく健康でプレーを続けられれば一番いいんですけどね。
June 2010
ファサーノは2008年にドルフィンズに移籍してくると先発TEとして活躍、34回のパスレシーブで454ヤードを獲得し7TDという記録はいずれも自己最高でした。しかしドルフィンズ2年目となった昨シーズンは開幕戦で2つのファンブルを犯したのでつまずいて自信喪失、結局31回のパスレシーブで339ヤード獲得、2TDに落ち込みました。
それともう一つ、2008年にはデビッド・マーチンというベテランTEがいましたが、昨シーズンはいなかったというのがひょっとしたらファサーノの成績にも影響したのかもしれません。
ファサーノは今シーズンも先発TEとしてプレーすることになるでしょうが、是非とも2008年シーズンのような活躍を期待したいものです。
Sun Sentinel.comのオマー・ケリー氏がドルフィンズがスーパーボウルに進出するのに必要な条件として5項目をあげています。それによると、
1.ОLBキャメロン・ウェイクかチャーリー・アンダーソンのどちらかが2桁のQBサックを記録してプロボウルに選出されるような活躍をすること
2.ランオフェンスで2000ヤード以上、20ラッシングTD以上を記録すること
3.先発QBチャド・ヘニーが20TDパス以上を記録し、同時に被インターセプトを10以下に止めること
4.ディフェンスが相手チームのランを1試合平均100ヤード以下に抑えること
5.CBボンテ・デービスとショーン・スミスの活躍によりターンオーバー率をNFL10位以内まで向上させること
いずれも試合に勝つためには必要なことですが、この中で特に注目したいのはウェイクとアンダーソンの活躍ですね。新DCマイク・ノーランのディフェンスの中で2人を含めたОLBがどれだけの結果を残せるのか。ノーランはデンバーブロンコスのDCとしてエルビス・デュマービルという選手を育てました。そのデュマービルはNFL4年目だった昨シーズンに17.0QBサックを記録してプロボウルに選出されました。今シーズン、ドルフィンズでその再現を期待していますが果たしてどうでしょうか。
あと必須なのはランディフェンスですが、こちらはふたを開けてみないとわからないかもしれません。NTジェイソン・ファーガソンの穴をDEからコンバートされるランディ・スタークスが埋められるのか、ここが今シーズンのドルフィンズの明暗を握る一番大きな要素となるような気がします。
元ドルフィンズの選手の契約が報じられています。まず先日解雇されたLBレジー・トーバーですがバッファロービルズと契約を結んだそうです。
トーバーは2004年ドラフト4巡目指名でニューヨークジャイアンツに入団、その後2008年にドルフィンズに移籍しました。昨シーズンはドルフィンズで2試合の先発を含む16試合すべてに出場して37タックル、1QBサックを記録しています。
ビルズには昨シーズンまでドルフィンズに在籍していたLBコーチのジョージ・エドワーズがディフェンスコーディネーターとして就任しており、そのつながりも入団の理由の1つなんでしょうか。
また2006年シーズンに在籍していたQBダンテ・カルペッパーがUFL(ユナイテッドフットボールリーグ)のサクラメントマウンテンライオンズと契約しました。マウンテンライオンズのHCはかつてカルペッパーがミネソタバイキングスに在籍していた時のHCでもあります。今回の入団はその影響が大きいんでしょうね。
カルペッパーがドルフィンズに入団した時は当時のHCがニック・セイバンだったこともあり、これでスーパーボウルが狙えるチームになったと期待をしたものです。しかしカルペッパーは怪我が完治していないにもかかわらず無理してプレーして期待を裏切り、さらにセイバンにいたっては役に立たないQBを獲得したあげくに、契約途中でドルフィンズから逃げ出しました。
トーバー、カルペッパーともに新天地でどんな結果に終わるのかわかりませんが、少なくとも怪我などなくシーズン通してプレーしてもらいたいと思います。
昨シーズン、NFL初先発を果たしたヘニーは13試合の先発を含む14試合に出場して2878ヤードを獲得、12TD、14インターセプトでQBレイティングはリーグ22位の75.2でした。この数字は決して満足いく内容でなかったんですが実質1年目で、加えてそのプレー内容は将来性を伺わせるものもいくつかありましたので、ロスの言うような可能性はあるし是非そうなってもらいたいと思います。
ちなみにドルフィンズ最高のQBといえばダン・マリーノなんですが、そのマリーノの1年目の成績は9試合の先発を含む11試合に出場して2210ヤード獲得、20TDでインターセプトはわずかに6つ、そしてQBレイティングは96.0でプロボウルにも選出されています。
時代背景も違いますし単純にヘニーとマリーノを比較することはできませんが、現時点ではマリーノの方が上だったと言わざるを得ません。しかしヘニーにとって先発QB2年目となる今シーズンをどう乗り切るかによって評価は大きく変わってくるでしょう。ヘニーにとっては勝負のシーズンですね。
どるふぃんわん