Dol-fan Blog

Miami Dolphins と NFL を心から愛する人のためのページです。

June 2014

今週のドルフィンズ

今週、ドルフィンズの主力選手が相次いで怪我の手術を行いました。まずCマイク・パウンシーが臀部の手術を行い、次いでRBノーション・モレノが膝の内視鏡手術を行っています。

パウンシーは最低3カ月はプレーができない見込みで、シーズン開幕には間に合いません。しかしモレノの場合は4〜5週間で復帰できる見込みで、トレーニングキャンプにはチームに合流できるということです。

パウンシーが3カ月で復帰できるとすると、レギュラーシーズン第4週の対オークランドレイダース戦か、あるいはバイウイーク明けの第6週の対グリーンベイパッカーズ戦には出場できると思われますが、現地の報道によるとPUP(Physically Unable to Perform)というリザーブリストに登録されるだろうということで、そうなると第8週の対ジャクソンビルジャガーズ戦までプレーできないことになります。

ということは、パウンシーはレギュラーシーズンのおよそ半分を欠場することになり、昨シーズンのオフェンシブラインの先発選手がパウンシー以外入れ替わるドルフィンズにとっては大きな痛手となります。シーズンの半分で昨シーズンの先発選手がすべて入れ替わるという事態になります。

NFLの歴史で2000年以降そういうチームが3チームあるようで、そのうち2チームが2004年シーズンです。その2チームとはクリーブランドブラウンズとサンディエゴチャージャースで、両チームの成績を見た時に、全く違う結果となっています。

ブラウンズの場合は2003年は5勝11敗だったんですが、2004年は4勝12敗と成績が落ちています。逆にチャージャースの場合は、2003年は4勝12敗だったんですが、2004年は12勝4敗で地区優勝しています。こうして見るとオフェンシブラインがすべて入れ替わったからといって、それがチームの成績に大きく影響するということはなさそうです。

現時点でパウンシーの代役となる選手としては、控えCサム・ブレナーかオフェンシブラインではすべてのポジションをこなせるネイト・ガーナーが考えられます。ブレナーは2年目の選手で実戦でのセンターの経験はありません。またガーナーは昨年パウンシーが欠場した時に2試合センターを務めています。経験からするとガーナーが有力ですが、NFLの先発センターとしては力不足は否めません。

FAのベテランを補強することも考えられ、現在未契約の選手としては、元シンシナティベンガルズのカイル・クック、元ピッツバーグスティーラーズのフェルナンド・ベラスコ、元ジャガーズのブラッド・ミースター、そして元インディアナポリスコルツでかつてドルフィンズに在籍したことのあるサムソン・サテーレなどがいます。

一方、別な情報筋では、ドルフィンズはFAのOGダリン・カレッジに興味を持っているということで、近いうちに面談するようです。カレッジは通算124試合に先発出場している経験豊富な選手で、パッカーズ時代にはジョー・フィルビンの下で指導を受けています。ドルフィンズは別な可能性として、先発RGとして予定しているシェリー・スミスをパウンシーの代役とし、カレッジをRGにということも考えているのかもしれません。

パウンシーの代役を外部から獲得するとしたら、なるべく早い段階で誰にするのか決めなければいけません。センターの選手はプレーブックも習得しなければいけませんし、何よりもQBや他のオフェンシブラインの選手との連携が非常に大切です。チーム練習やミニキャンプがひと通り終わっていますので、かなり難しいかもしれません。いずれにしても今シーズンの開幕戦で誰が先発Cを務めているのか興味深いところです。 




 

ドルフィンズ、思い出の対ペイトリオッツ戦

ドルフィンズのレギュラーシーズン第15週の対戦相手は、アウェイでの対ニューイングランドペイトリオッツ戦です。ペイトリオッツ戦はホーム、アウェイとも近年ではほとんど勝ててないんですが、アウェイでの試合で思い出に残っているものといえば、やはり2008年シーズンの試合でしょうか。

2008年9月21日に行われた試合は、ある意味では歴史的な試合でした。ドルフィンズはこの試合でワイルドキャットオフェンスを披露して、ペイトリオッツに圧勝しました。それ以降、このワイルドキャットオフェンスはNFLの他チームにも波及しました。そしてこのオフェンスで勢いづいたドルフィンズはその年、2000年シーズン以来の地区優勝と2001年シーズン以来のプレーオフ進出を決めました。

この試合を迎えたときのドルフィンズですが、そのシーズンは前年の1勝15敗のシーズンからの再建の年でした。フロントにビル・パーセルズを迎え、新HCにトニー・スパラノを起用し、さらにシーズン開幕前にニューヨークジェッツを解雇されたQBチャド・ペニントンを獲得しました。

シーズンが開幕すると、初戦、2戦目と連敗して不安なスタートとなり、この試合もペイトリオッツはエースQBトム・ブレイディを怪我で欠いていたんですが、戦前の予想ではペイトリオッツが有利でした。とにかくその当時のペイトリオッツといえば、前年はレギュラーシーズンゲーム16戦全勝、ホームゲームでも通算21連勝中と圧倒的強さを誇っていました。

試合が始まってしばらくした時、ドルフィンズの攻撃でペニントンの姿がわからなくなってどうなっているんだろうと思っていたら、ペニントンはWRの位置でセットしていました。何がどうなってるのか状況がよくわかりませんでしたが、RBロニー・ブラウンがセンターからのスナップを受けて走ったりしていました。これはトリックプレーの一種か何かかと思っていましたが、後日わかったことはワイルドキャットという珍しいフォーメーションであったということです。

しかしこういうスペシャルプレーみたいなものは試合中1回あればいいぐらいで、相手のディフェンスもNFLのレベルならばすぐに適応して止められてしまうものですが、この試合では面白いように決まっていました。スナップを受けたブラウンがそのままボールを持って走ったり、リバースプレーのような形でRBリッキー・ウイリアムスにハンドオフしたり、さらにそのまま走ると見せかけてパスを投げたりと自由自在にプレーしていました。

ペイトリオッツもビル・ベリチックの下でディフェンスは一流だったんですが、そのディフェンスがワイルドキャットオフェンスに撹乱されて全く防ぐことができませんでした。ベリチック自身にとっては屈辱の試合だったに違いありません。

結局ブラウンはその試合で4つのTDランと1つのTDパスを決めたんですが、1試合での4TDランはチーム記録となっています。またペニントンもTDパスはなかったんですが、このワイルドキャットオフェンスの成功の影響でしょうか、パス20回中実に17回を成功させて勝利に貢献しています。ドルフィンズはこの試合、38-13で勝利したんですが、38得点というのは2003年11月の40得点に次ぐ高得点ということで、本当に素晴らしい勝利でした。

あとでわかったことですが、このワイルドキャットオフェンスの生みの親は、当時ドルフィンズでQBコーチを務めていたデビッド・リーだったということですが、突然やって上手くいくものではないので密かに練習をしていたんだと思います。この試合で初めて使ったということは、開幕2連敗スタートということと相手がペイトリオッツだったということもあるでしょう。ただし、リー自身もこれほど上手くはまるとは思っていなかったと思います。

もしその試合で上手くいかなかったら、そのシーズンのドルフィンズの地区優勝もなかったでしょうし、NFL全体を席巻したワイルドキャットブームもなかったと思われます。さらに、もしその試合でペイトリオッツにブレイディがいたら、果たしてドルフィンズは試合に勝てていたのか、今振り返って見るとわからないところです。

ちなみにその年の11月に両チームは、今度はマイアミで対戦しているんですが、ペイトリオッツのオフェンスが爆発すると共に、ドルフィンズのワイルドキャットオフェンスも封じ込まれて、ドルフィンズは28-48で敗れています。それを考えるとさすがにペイトリオッツ、そしてさすがにベリチックだと思わざるを得ないんですが、そこからも9月の試合でいかにベリチックが屈辱感を味わっていたかということがわかります。

ワイルドキャットオフェンスは見ていてある意味ではとても楽しかったです。ブラウンがQBの位置にセットしてオフェンスが始まると、今度はどんなプレーが出てくるんだろうとワクワクしたものです。ただし、そのワイルドキャットオフェンスがドルフィンズのチーム再建を止めてしまったとも言えると思います。 


 

ドルフィンズ、思い出の対レイブンズ戦

ドルフィンズのレギュラーシーズン第14週の対戦相手は、ホームでの対ボルチモアレイブンズ戦です。レイブンズとの対戦といって真っ先に思い出すのは、やはり2007年シーズンの試合でしょう。ただ、その試合だけでなく、シーズン全体がドルフィンズファンにとっては忘れられないものだったと思います。

2007年、ドルフィンズはHCとしてカム・キャメロンを迎えて、新しいスタートを切りました。しかし、開幕からなかなか勝てずに連敗を重ね、13試合を消化したところでまだ勝ち星がありませんでした。そしてシーズン全敗という不名誉な記録も現実味を帯びてきたところで、このレイブンズ戦を迎えました。

戦前の予想では、このレイブンズ戦がシーズン全敗を阻止する最も大きなチャンスだと言われていました。レイブンズもその時点で7連敗中だったからです。それだけにドルフィンズファンとしては、ホームゲームであるし、今度こそ勝ってもらいたいと期待をした試合でした。ちなみにこの試合には1972年のパーフェクトシーズン達成時のメンバーが観戦に訪れていました。

試合は開始直後からレイブンズが得点を重ねて優位に進めました。最初の2回の攻撃で、いずれもKマット・ストーバーがFGを決めて6-0とリードを奪いました。

ドルフィンズもKジェイ・フィーリーのFGで3点を返しましたが、レイブンズはQBカイル・ボラーからWRデリック・メイソンへの17ヤードTDパスで7点を追加、13-3とリードして前半を終了しました。この時点で、またこの試合もダメかなと思うのと同時に、シーズン全敗という悪夢が頭をよぎりました。

しかし後半に入って、RBサムコン・ガドーの7ヤードTDランで7点を返し、さらにインターセプトからつかんだチャンスをフィーリーのFGにつなげて13-13の同点に追いつき、そして試合終了間際、残り試合時間2分を切ったところでフィーリーのFGでついに16-13と勝ち越しました。

さすがにこれで勝ったと思ったんですが、その後に追いつかれてオーバータイムに突入した時にはまた嫌な予感がしました。そしてオーバータイムで攻め込まれてFGまでいった時には、44ヤードという決して難しい距離のFGではなかったし、完全に諦めました。

でも、そのFGをミスしてくれて、その直後の攻撃でQBクレオ・レモンからWRグレッグ・カマリロにパスが決まって、それが決勝TDパスレシーブとなった瞬間のスタジアムは最高潮、私も勝利が決まった瞬間は何かホッとしたような気持ちになりました。

選手やコーチの喜びの表情も印象的だったんですが、当時のドルフィンズのオーナーであったウェイン・ハイゼンガが涙を流して喜んでいる姿はとても感動的でした。

勝利の直接の立役者であったのはほとんど無名のレモンとカマリロだったんですが、改めて振り返って見ると、前半終了間際のFGブロック、そして第3Qから試合終了間際までレイブンズに得点を許さなかったディフェンス陣が大きな貢献をしてくれたと思います。

ところでそのレモンとカマリロですが、レモンは2009年にレイブンズに練習生として所属したのを最後にNFLから離れ、その後2年間CFL(カナディアンフットボールリーグ)のトロントアルゴノーツでプレーした後に引退し、現在は高校でコーチをしているということです。

レモンはNFLでのキャリアのスタートとラストがレイブンズ所属で、その途中でレイブンズと敵対して歴史に名を残したということで、レイブンズとは不思議な巡り合わせの因縁があった選手と言えるでしょう。

またカマリロは2008年から先発WRに定着し、2010年から2年間はミネソタバイキングスでプレーしたんですが、2012年にニューオーリンズセインツに移籍して5試合に出場したのを最後にNFLから離れ、実質的に引退しています。結果的に華々しい活躍はなく、このレイブンズ戦での1プレーだけで歴史に名を残した選手と言っても過言ではないでしょう。

この試合の直後には、レモンとカマリロにはこれをきっかけとして大成してほしいと思ったんですが、結局は大成することができませんでした。ただ、それもまたNFLの世界なんですね。


 

今週のドルフィンズ

今週は17日の火曜日から3日間の日程でミニキャンプが行われました。これが終わるとおよそ1カ月後に始まるトレーニングキャンプまで、チームでの練習がありませんので、全体での調整としては最後となります。

キャンプ3日目には紅白戦のようなもので、ジャージの色でアクアチームとホワイトチームに分かれて簡単な試合が行われたようです。試合は16-13でホワイトチームが勝利したということですが、その中で目立ったのはディフェンスのパスラッシュと新人WRジャービス・ランドリーだったということです。

ランドリーはアクアチームの一員としてプレーしましたが、5回のパスレシーブで67ヤードを獲得して、すべてのレシーバーの中で最高の成績をあげました。そしてその中にはQBライアン・タネヒルからの21ヤードのパスレシーブも含まれています。そのランドリーのプレーに対して、WRマイク・ウォレスは、新人ではなくてNFLで3、4年プレーしているベテランのようだ、というコメントを残しています。 

そしてパスラッシュに関しては、両チーム合わせて8つのQBサックを記録しています。DEオリビエ・バーノンが最多の2.5個、新人のDTギャリソン・スミスが2個、同じく新人のLBマーカス・トンプソンが1.5個などです。DEキャメロン・ウェイクはQBサックは0.5個でしたが、インターセプトを決めています。

ホワイトチームの得点はQBマット・ムーアからWRダミアン・ウイリアムスへの6ヤードTDパスと、QBパット・デブリンの4ヤードTDラン、一方アクアチームはタネヒルがWRアーモン・ビンスに17ヤードTDパスを決めています。その他の得点はKカレブ・スタージスのFGで32、40、54ヤードを決めています。他にキッカーがいないので、スタージスは両チームでキッカーを務めました。

QBの成績はタネヒルがパス27回投中18回成功で191ヤードを獲得して1TD、0インターセプト、ムーアとデブリンはいずれもパス11回投中7回成功で、ムーアが77ヤード、デブリンが49ヤードを獲得しています。

またレシーバー陣の成績はランドリーの他には、WRブランドン・ギブソンが4回のパスレシーブで28ヤード、TEチャールズ・クレイが3回のパスレシーブで48ヤード、WRリシャード・マシューズが3回のパスレシーブで41ヤードをそれぞれ獲得しています。

RB陣については特に目立ったプレーはなかったんでしょうか、特別に触れられてはいませんが、ノーション・モレノが練習を休んでいました。そのモレノについては、最新の情報では膝の手術を行うのではないかということです。膝の状態がどれぐらいなのかよくわかりませんが、最悪の場合はシーズンアウトとなり、RB陣に関しては昨シーズンと同じメンバーということになります。

今年はRBラマー・ミラーが好調のようですし、オフェンシブラインも改善されたはずですので、昨年ほどランオフェンスは低調ではないと思うのですが、モレノが使えないとなるとちょっと苦しいでしょうか。


その他の話題としては、ドラフト1巡目指名のOTジャワン・ジェームスとの契約を発表しました。4年契約で総額1285万ドル(約13億1000万円)ということです。ジェームスは先発RT確定という状況ですが、実戦練習でもウェイクなどのパスラッシュには苦戦しているようです。近年のNFLではRTサイドからのパスラッシュが増えてきていますので、このジェームスのプレーがドルフィンズのオフェンスに大きく影響すると思われます。トレーニングキャンプではしっかりと練習を積んで、自信をつけて開幕を迎えてもらいたいと思います。



 

ドルフィンズ、思い出の対ジェッツ戦

ドルフィンズのレギュラーシーズン第13週の対戦相手は、アウェイでの対ニューヨークジェッツ戦です。ドルフィンズとジェッツは長年にわたってAFC東地区でライバル関係にあり、ドルフィンズファンの中にはジェッツに対して特別な感情を持っている人もいるようです。それだけに、対ジェッツ戦となると対戦試合も多いですし、思い出に残っている試合も数多くあります。

今シーズンのジェッツ戦はマンデーナイトゲームで行われますが、ジェッツの本拠地でのマンデーナイトゲームといって真っ先に思い出すのは、2000年10月の試合です。この試合はオーバータイムの末にジェッツが40-37で勝利したんですが、第3Qを終わって30-7とリードしていたドルフィンズが同点に追いつかれた末に敗れた試合でした。この試合は“マンデーナイトミラクル”とか“メドウランズの奇跡”などと言われています。

ただ、今回振り返るのはこの試合ではなくて、1994年11月に行われた一戦で、有名な“フェイクスパイク”の試合です。この試合はQBダン・マリーノが試合終了間際にTDパスを決めてドルフィンズが逆転勝利したんですが、そのTDパスはマリーノが時計を止めるためにボールを叩きつけるふりをしてディフェンス陣を油断させ、TDパスを決めたというものでした。

この試合の前半は完全にジェッツのペースで、第1QにKニック・ローリーのFG、第2QにはQBブーマー・アサイアソンからTEジョニー・ミッチェルへの30ヤードTDパスで10-0で折り返しました。後半に入ってもジェッツは第3QにRBブラッド・バクスターの3ヤードTDランで追加点をあげました。

ドルフィンズはその後マリーノがWRマーク・イングラムに10ヤードTDパスを決めて6点を返したんですが、ジェッツもアサイアソンが再びミッチェルに14ヤードTDパスを通しました。しかしドルフィンズもマリーノが再びイングラムに17ヤードTDパスを決め、さらに2点コンバージョンを成功させて8点を返し、第3Qを終わって24-14とジェッツの10点リードとなりました。

第4Q、ドルフィンズはCBトロイ・ビンセントのインターセプトをきっかけにマリーノがイングラムに28ヤードのTDパスを通して、24-21と3点差に迫りました。

そして試合終了間際、ドルフィンズは自陣16ヤード地点からの攻撃で、マリーノがWRアービン・フライヤーに18ヤードパス、WRマイク・ウイリアムスに22ヤードパス、イングラムに12ヤードパスをヒットさせるなどでボールを進め、最後はボールをスパイクするフェイクからイングラムに8ヤードのTDパスを決めました。

最後のTDの場面は、ドルフィンズ側にタイムアウトがなく、試合時間もほとんど残っておらず、そしてFGで同点になるということで、ジェッツの選手だけでなくスタジアムの観衆、そしてテレビ中継を見ていたすべての人が、マリーノがボールをスパイクして時計を止めるだろうと思っていたといっても過言ではなかったでしょう。私自身もこの試合のテレビ中継を見ていて、スパイクして時間が止まった後のプレーのことを考えていました。

しかしマリーノがゆっくりした動きでパスを投げて、それをイングラムがキャッチしてTDとなった時に、一瞬何が起こったのかわかりませんでした。そしてこの時イングラムをマークしていたのが新人CBアーロン・グレンだったんですが、彼も同様に何が起こったのかわからなかったことでしょう。

この試合のスタッツを見ると、ラン、パス、総獲得ヤード数ともいずれもジェッツが上回っており、ターンオーバーもドルフィンズの4つの対してジェッツは2つ、ボール保持時間でも13分以上ジェッツが多かったので、これらの数字を見る限りドルフィンズが勝てたのは本当にラッキーだったと言わざるを得ません。

ちなみにジェッツはこの試合を迎えるまで6勝5敗と勝ち越していました。この試合でもほぼ勝利を手中にしていたと思いますが、しかし敗れてしまい、さらにこの敗戦をきっかけにシーズンの残り4試合もすべて敗れ、その結果HCピート・キャロルはシーズン終了後に解雇されています。

キャロルにとってもこの試合は思い出深い試合でしょうが、キャロルとドルフィンズとは別なところでも因縁があり、キャロルはジェッツにコーチとして入団する前にドルフィンズに対してディフェンスコーディネーターとして自らを売り込んでいたそうです。しかしドルフィンズのHCドン・シューラは当時のディフェンスコーディネーターだったトム・オリバドッティとの信頼関係により、キャロルの申し出を断ったそうです。

1990年代前半、ドルフィンズのディフェンスはオリバドッティの下では決してよくありませんでした。当時各方面からもディフェンスが向上すればスーパーボウル制覇の可能性も…と言われていたほどです。キャロルはジェッツを解雇された後、サンフランシスコ49ersのディフェンスコーディネーターとして、その手腕を認められることになるわけで、もしその時ドルフィンズがキャロルを受け入れていたら、あるいはマリーノがスーパーボウルリングを手にしていたかもしれませんね。



 
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