Dol-fan Blog

Miami Dolphins と NFL を心から愛する人のためのページです。

December 2016

Week 16 対ビルズ戦 プレビュー

ドルフィンズがこの試合に勝利して、デンバーブロンコスがカンサスシティチーフスに敗れると、シーズン最終戦を待たずにドルフィンズの2008年シーズン以来のプレーオフ進出が決定します。その意味でもこの対バッファロービルズ戦は今シーズン最大のビッグゲームと言ってもいいでしょう。

しかしドルフィンズにとっては非常に厳しい試合となることが予想されます。まず第一にビルズの本拠地での試合であるということです。ドルフィンズがビルズの本拠地で最後に勝利したのは2011年まで遡ります。ということはQBライアン・タネヒルが入団してからは勝っていないということになるんですが、今回プレーするのはタネヒルではなく、その2011年に勝利した時のQBマット・ムーアです。

ちなみにその時の試合は当時HCだったトニー・スパラノが解任された後、トッド・ボウルズが暫定HCとなって最初の試合で、RBレジー・ブッシュが203ヤードを走って勝利に貢献しています。そのブッシュが現在はビルズにいるということで不思議な巡り合わせになっています。

ビルズは現在7勝7敗でプレーオフ進出にはわずかに可能性を残していますが、それよりもビルズはドルフィンズのプレーオフ進出を阻止するために全力を注いでくると思われます。HCレックス・ライアンのことですから、ブッシュを積極的に起用してくるなど嫌らしい戦術を用意してくるのではないでしょうか。

ドルフィンズはビルズに今シーズン最初の対戦では勝利しています。第4Qに2TDをあげての逆転勝利だったんですが、試合の主役はRBジェイ・アジャイでした。アジャイはビルズのディフェンスを相手に214ヤードを走って勝利に大きく貢献しました。今回の対戦でもその再現ができれば勝利の可能性も高まるでしょうが、それはあまり期待できないかもしれません。

ドルフィンズとしては前回同様にアジャイのランで試合を優位に進めたいところですが、アジャイのランは過去4試合では61ヤード以下に止まっており、さらにそのうちの3試合では平均2.7ヤード以下に抑えられています。ビルズのディフェンスも前回200ヤード以上走られていますので、今回は是が非でも止めにくるでしょう。

さらにドルフィンズにとって不安な要素は、前回の対戦時にプレーしていたCマイク・パウンシーが欠場することです。パウンシーが欠場してからランオフェンスが低下したドルフィンズにとって、パウンシー不在のオフェンシブラインでランを出すことは非常に難しいと考えざるを得ません。

ランが止められればパスで活路を見出したいということになります。ムーアは先日の対ニューヨークジェッツ戦で4TDパスを記録する活躍を見せました。しかしビルズのディフェンスを相手に同じようなプレーができるかどうかはわかりません。ビルズ側も当然ジェッツ戦を研究しているでしょうし、ジェッツはムーアのパスプレーを軽視していたようなところもあると思います。

ランが止められてパスも通らないということになるとどうにもならないので、なんとか活路を見出していかなければいけないのですが、ランとパスのバランスが取れたオフェンスをすることができるかどうかがポイントになります。

一方ディフェンス面ですが、ビルズは前回の対戦ではエースRBルショーン・マッコイが怪我をしていて満足にプレーできませんでしたし、WRロバート・ウッズも欠場していました。しかし今回はその2人がプレーできる状態にあり、オフェンスの戦力は向上しています。マッコイが万全の状態でプレーできるということは現在NFL1位のランオフェンスを止めることは難しく、特にドルフィンズのランディフェンスは同30位ですので、普通に考えると厳しい状況です。

また、仮にマッコイのランを抑えられたとしても、ビルズのランオフェンスにはQBタイロッド・テイラーのランもあります。そこがNFL1位のランオフェンスとなっている要因なんですが、ドルフィンズのディフェンスは走れるQBに苦戦していますので、このテイラーのランにも注意を払わなければいけません。できるだけテイラーの足を止めたいところですが、難しいでしょうね。

ドルフィンズは過去9試合で8勝しているんですが、その大きな要因となているのがターンオーバーです。先週の試合でもジェッツから4つのターンオーバーを奪ったことが試合を優位に進める結果となりました。ビルズのオフェンスのリズムを崩してターンオーバーを誘発させるには、やはりディフェンスがテイラーにプレッシャーをかけ続けていくことが必要です。プロボウラーコンビのDTダムコン・スーとDEキャメロン・ウェイクを中心としたパスラッシュが鍵になります。

試合展開としては、ビルズのランを止められずに簡単に点を取られ、オフェンスが抑えられて反撃ができずズルズルとビルズのペースになっていくと厄介です。どんな形でもいいから先に得点を取って優位に試合を進めたいところです。



 

QBムーアが週間MVP ほか最新情報

QBマット・ムーアが第15週のAFC週間最優秀攻撃選手に選出されました。まあ、先日の対ジェッツ戦での活躍を見ると当然とも言えるのですが、本当におよそ5年ぶりの先発出場とは思えない、素晴らしい結果を残したと思います。チームが好調だっただけにプレッシャーもあったことでしょうが、ムーア本人が一番嬉しかったでしょうね。

ただ、冷静に見るとジェッツのディフェンスもどちらかというとRBジェイ・アジャイのランプレーを止めることに重点を置いていたような気がします。前陣強調型のディフェンス体形で、後ろの守りがやや手薄だった印象がありました。ということは、ジェッツ側もアジャイのランを警戒して、ムーアのパス能力を軽視していたところもあったのではないでしょうか。

しかし、この結果を残したということは、次の対ビルズ戦がさらに厳しくなりそうです。今度はアジャイのランだけでなく、ムーアのパスもより一層警戒してくるでしょうから。まあ、ビルズ戦についてはまた後日触れたいと思いますので、ここではこの程度にしておきます。


プロボウル選出選手の発表があり、ドルフィンズからはDTダムコン・スーとDEキャメロン・ウェイクが選出されています。今シーズン、特に連勝が始まってからのこの2人の活躍と貢献度を考えると当然の結果と言えます。ウェイクについては34歳という年齢で大怪我からの復帰、またシーズン当初はパートタイムのパスラッシャーと見られていたことを考えると、この活躍は本当に素晴らしいと思います。

また、プロボウルの代替選手候補も発表されており、ドルフィンズからはWRジャービス・ランドリーとアジャイが選出されました。こちらも納得できる選出なんですが、今後同じポジションで欠場する選手が出ればプロボウルに選出される可能性はあります。


今週ロースターの入れ替えがあり、ペイトリオッツの練習生だったLBトレバー・ライリーという選手を獲得しています。ライリーは2014年ドラフト7巡目指名でジェッツに入団、昨年までほぼ全試合に出場し、主にスペシャルチームでプレーしていたようですが、今シーズン開始直前に解雇されました。そして10月にペイトリオッツの練習生となっていました。

ライリー自身はドルフィンズのプレーオフ進出に貢献したいと言っているようですが、実際の試合ではなかなか難しいものがあるでしょう。シーズン最終戦の対ペイトリオッツ戦対策では貢献してくれるかもしれませんが。

なお、ライリーの代わりに放出されたのがLBザック・ビジルです。ビジルは昨年ドラフト外で入団した選手で、ドラフト外入団のLBの中では評価が高かったので期待していたんですが、今年は怪我で出遅れて思うようなプレーができませんでした。早速、ワシントンレッドスキンズに拾われたようで、新天地での活躍を祈念したいと思います。


最後に、QBライアン・タネヒルに関する話題ですが、対アリゾナカージナルス戦で膝の靭帯を怪我したものの、当初は手術の必要はなく、今シーズン中の復帰も可能かとも考えられていました。しかし回復具合が思わしくなく、手術の可能性も出てきたと報じられました。今後の経過次第でしょうが、仮にドルフィンズがプレーオフに進出したとしてもプレーすることはできないでしょうね。大変残念ですが、怪我を治すことが第一です。来シーズンの完全復帰に期待したいと思います。

Week 15 対ジェッツ戦

QBライアン・タネヒルが負傷欠場して、代役として控えQBマット・ムーアが先発したこの試合、およそ5年間公式戦でほとんどプレーしていないムーアがどんなプレーをするのか、そしてその結果ドルフィンズがどういう戦い方をするのか、多くのドルフィンズファンの方が注目していたことと思います。

しかし結果は、ムーアが4TDパスを記録するという大活躍で、ドルフィンズは34-13という大差でジェッツを粉砕しました。敵地での試合でもあり、勝つにしてもまさかこんな大差で勝てるとは思いませんでした。近年、ジェッツには大差で負けたことは何度かありましたが、これだけの差で大勝するのは何年ぶりのことなのか、ほとんど記憶にありません。

ちなみに、ドルフィンズのQBがジェッツを相手にして4TDパスを記録したというのは、1994年のダン・マリーノ以来およそ22年ぶりのことだそうです。あの試合はいまだに語り継がれる一戦で、“フェイク・スパイク”とも”クロック・プレー”とも呼ばれています。試合終了間際、24-21で劣勢だった状況で、マリーノが時間を止めるためにスパイクをするふりをしてTDパスを決め、28-21でドルフィンズが勝利した試合でした。

マリーノ引退以降のドルフィンズのQB事情を考えれば、対ジェッツに限らず1試合4TDパスというのもあったかどうかあまり記憶がないんですが、それだけジェッツはドルフィンズにとって難敵であったということが言えると思います。そのジェッツを相手に4TDパスを決めたムーアのプレーは本当に素晴らしかったと思います。

今シーズンのドルフィンズの試合を予想するにあたって、ランを止めてランを出す、すなわちRBジェイ・アジャイのランプレーが出なければ苦戦するのではないかというのが大方の見方だと思っていました。実際にこの試合もアジャイのランが出なければムーアにも負担がかかり、それが要因となって試合に敗れるのではないかという懸念もありました。

結果的にはアジャイはジェッツのディフェンスにほぼ完璧に抑え込まれ、19キャリーで51ヤード(平均2.7ヤード)獲得に止まったんですが、それでも試合には勝っています。これを見ると、ランが出ない=勝てない、という図式は必ずしも当てはまらないと思えます。ただ、そこには他の要因、例えばターンオーバーや相手のミスなどがあってのことだと思うので、やはりランを出すことは大切です。

しかし、この試合ではランが出ないにしてもプレー回数はラン27回に対してパス18回と圧倒的にランプレーが多いです。また後半は大差がついたのでランが多くなりましたが、前半だけでみてもラン10回に対してパス12回と若干パスが多いもののバランスが取れていると言えます。やはりランとパスのバランスがよかったので、ランであまりヤードを稼げなくても効果的だったのかもしれません。

全体的に見ると、第3QのSウォルト・エイケンズのパントブロックからのリターンTDで試合の流れが一気にドルフィンズ側に移り、それが勝因だったと言えますが、それ以外にも前半の2つのターンオーバーがこの試合では大きな意味を持っていたと思います。試合開始直後のジェッツのオフェンスで簡単にTDを取られて7点を先制され、さらに次の攻撃でも自陣奥深くまで攻め込まれました。そこで3点ないし7点を取られていたら、この試合は恐らく勝てる可能性が低くなっていたと思います。

しかし、そこでDEキャメロン・ウェイクがQBサックを決めてターンオーバーを誘発させたというのが、非常に大きかったと思います。さらに第2QでもムーアがTEディオン・シムズにTDパスを決め、同点かと思っていたところでエクストラポイントを失敗した後、ジェッツに自陣27ヤード地点まで攻め込まれた場面がありましたが、そこでもウェイクがインターセプトして得点を許しませんでした。あの場面でも3点ないし7点を取られていたら、ドルフィンズのムードはあまりよくなかったと思います。

その2つのターンオーバーでは、ドルフィンズは得点をあげていないんですが、仮にそのターンオーバーがなければ前半をリードして折り返せなかったのではないかと思いました。それにしてもウェイクのインターセプトは非常に珍しいプレーで、キャリア初ということですが、ウェイクのプレースタイルからしてありえませんよね、貴重なものを見せてもらいました。

個々の選手に注目してみると、ムーアやエイケンズ、ウェイクもそうなんですが、DTダムコン・スーやCBのザビアン・ハワードやトニー・リペットなども素晴らしい活躍をしました。特にハワードはこの試合が怪我からの復帰戦で、CBバイロン・マックスウェルが試合早々に足首を痛めて退いてからはジェッツのエースWRブランドン・マーシャルとマッチアップしました。

そしてそのマーシャル相手に素晴らしいカバーを見せてくれました。怪我の回復状態が心配されたんですが、それを感じさせない動きで3パスディフェンス、結果としてマーシャルは11回もパスを投げられながらわずか1回しかレシーブできず、獲得ヤードは16ヤードに止まりました。目立たないんですが、それも勝因の1つだったと思います。

それとHCアダム・ゲイスの2回のチャレンジもこの試合では非常に効果的でした。当然といえば当然かもしれませんが、あのチャレンジがジェッツ側に傾きそうだった試合の流れを自軍に押し戻す結果となりました。それにしてもシムズのTDパスレシーブは難しいパスキャッチを見事に決めてくれました。

これで9勝5敗となり2008年シーズン以来の勝ち越しを決めました。加えて過去9試合で8勝1敗という成績は、いくら対戦相手の勝率が悪いとはいえ立派な成績だと思います。Sレシャッド・ジョーンズが欠場し、タネヒルが倒れ、Cマイク・パウンシーもいなくなり、さらに入れ替わりで怪我人が出ている状況でのこの成績は素晴らしい、まさにチーム力での勝利だと思います。残り2試合がどんな結果になるのかわかりませんが、このチーム力がある限り大きな希望が持てる気がしています。



 

Week 15 対ジェッツ戦 プレビュー

ドルフィンズが敵地に乗り込んで対戦するニューヨークジェッツ戦ですが、この試合は両チームとも控えQBが先発します。ドルフィンズは先週の対アリゾナカージナルス戦で左膝を痛めたQBライアン・タネヒルに代わって、QBマット・ムーアが先発します。対するジェッツは不振のQBライアン・フィッツパトリックに代わって2年目のQBブライス・ペティが先発します。

ペティはこれまで4試合に出場していますが、そのうち2試合が先発でQBレイティングは65.6、2TDパスに対して4インターセプトという内容です。先週の対サンフランシスコ49ers戦ではパス35回投中23回成功で257ヤード獲得、TDパスはなく1インターセプト、さらにQBサックを6回も受けましたが、チームをオーバータイムの末の勝利に導いています。

一方、ムーアは2012年1月1日以来の先発出場となります。その年は負傷欠場したQBチャド・ヘニーに代わって10試合に出場しましたが、パスで2497ヤードを投げて16TDパス、9インターセプトでQBレイティング87.1という成績で、そのシーズンのチームMVPにも選ばれています。ただし、それから約5年間、タネヒルの下で控えを務め、ほとんどプレー経験がありませんでした。

両チームとも先発QBに不安定感があるために、戦術としてはやはりランオフェンスが中心となり、その成否が勝敗に直結するような試合展開が予想されます。ドルフィンズはRBジェイ・アジャイがジェッツのディフェンス相手にどこまで走れるかが課題となります。前回の対戦では、当時NFL1位だったジェッツのランディフェンスに対して、111ヤードのラッシングを記録して勝利に貢献しています。

その時と比べてジェッツのランディフェンスは現在NFL17位と大きく成績を下げています。そして過去5試合のうち4試合で相手チームに100ヤード以上のラッシングを許しており、特に先週の49ers戦では248ヤードを走られています。およそ1ヶ月半の間で1位から17位まで順位を下げるというのはあまり考えられないことなので、相当状態が悪いということが言えます。ただし、数字というのはあてにならないので、今回アジャイが同じように走れるかどうかはわかりません。

アジャイも前回のジェッツ戦以降は100ヤード以上のラッシングを記録しておらず、先週のカージナルス戦では20キャリーでわずか48ヤード獲得に止まっています。ランプレー不調の要因はオフェンシブライン、特にCマイク・パウンシーが欠場しているということも影響しており、そのパウンシーはすでに故障者リスト入りし、当然この試合にも出場しません。アジャイが走れなければムーアのパスプレーにも影響を及ぼしますので、なんとかしてランプレーでヤードを稼いでいく必要があります。

対するジェッツはエースRBマット・フォルテが怪我をしており思うように走れない状態のようです。しかし控えRBバイラル・パウエルには要注意で、先週の49ers戦ではオーバータイムでの決勝TDランも含めて、145ヤードを走っており、シーズン通しては456ヤード(平均5.8ヤード)のラッシングを記録しています。また、前回の対戦では6キャリーで22ヤード獲得に抑えていますが、ほとんど参考にならず侮れません。

ジェッツは過去7試合のうち5試合で100ヤード以上のラッシングを記録しており、49ers戦では40キャリーで188ヤードを記録しています。対するドルフィンズのランディフェンスはNFL30位、カージナルス戦では175ヤードを走られて、それも含めて過去4試合すべてで相手チームに100ヤード以上のラッシングを許しています。

ドルフィンズが勝利するためにはジェッツのランオフェンスを止めることが必須ですが、幸い先週のカージナルス戦を欠場したLBキコ・アロンソがこの試合では復帰します。ジェッツのランオフェンスを止めてパスを多用させ、ペティにパスラッシュをかけてミスを誘発するようなディフェンスができるかどうかがポイントとなります。

前回の対戦ではKRケニアン・ドレイクの96ヤードキックオフリターンTDでドルフィンズが逆転勝利をあげているんですが、両チームの実力は拮抗していると言えます。加えてジェッツにとって有利なのは自身のホームゲームであるということです。寒冷地での試合でもあり、天候不順も予想されることから、その点ではドルフィンズにとって不利な条件なので、ターンオーバーなどのミスを犯して相手に試合の主導権を握られないようにする必要があります。

両チームの最近5試合の成績を比べてみるとまったく対照的で、ドルフィンズが4勝1敗であるのに対して、ジェッツは1勝4敗となっています。しかし、ドルフィンズは長期に渡って実戦経験のなかったムーアが先発すること、そしてジェッツは先週の勝利で勢いづいていると思われるところもあり、その5試合の成績はまったく参考にならないと思います。

プレーオフ進出の可能性があるドルフィンズですが、ジェッツはライバルチームとしてドルフィンズのプレーオフ進出を阻止するために全力を尽くしてくるでしょう。そのジェッツを打ち負かすことができるのか、その点が今シーズンのドルフィンズのチームとしての実力を図る尺度となると思われます。



 

Week 14 対カージナルス戦

ドルフィンズにとっては連勝が止まった直後の試合で大事な試合だったんですが、雨が降り続いていてコンディションが悪かったせいか、本当にいろいろなことが起こった試合でした。ターンオーバーの応酬や微妙な判定に珍しいプレー、そして極めつけはQBライアン・タネヒルの負傷退場となかなか整理がつけづらい試合でした。

最も衝撃的な出来事はタネヒルの怪我なんですが、それは後で触れるとして、まずは試合を振り返ってみたいと思います。結果的にはドルフィンズがサヨナラFGで決勝点をあげて勝利したんですが、そこに至るところでもハラハラさせられました。FGを蹴る1つ前のプレーですが、残り試合時間が10秒ほどだったと思いますのでプレーする必要はなかったと思うんですが、なんとランプレーを敢行しました。

最後の最後まで時間を使い切るということだったと思うのですが、そのランプレーでなかなかダウンせず、あわや時間切れになるんじゃないかと本当に心配しました。まさにギリギリでダウンしてタイムアウトを取ったんですが、あそこでもう少し遅れていたらとんでもないことになっていたと思います。勝利であまり目立たなくなってしまったんですが、どちらかというと反省点だったのではないでしょうか。

この試合の勝因としては、大きなものとしてはターンオーバー、そしてカージナルスがキッキングをミスしてくれたことでしょうか。ターンオーバーに関してはドルフィンズが3つでカージナルスの4つより少なかったこと、そしてドルフィンズがターンオーバーから7点を取ったのに対して、カージナルスは得点を取れなかったことが大きかったと思います。

それとキッキングのミスに関しては、カージナルスはFG1本とエクストラポイント2本をミスしています。FGとエクストラポイント1本はスナップが悪かったことによるもので、雨でボールが濡れていたということもあったでしょうが、それとは別に56ヤードのFGを決めていますので、失敗の言い訳にはならないでしょう。

そしてもう1本のエクストラポイントのミスはそれだけで終わらず、結果としてドルフィンズが2点を奪っています。カージナルス側のミスだったのか、ドルフィンズのスペシャルチームがよかったのか、恐らくその両方だっだんでしょうが、それにしてもディフェンスによる2ポイントのプレーを始めてみたんですが、リカバーしたウォルト・エイケンズがあれだけ走ってエンドゾーンまでボールを運びながら2点だけとは何か報われないような気がしました。

あとこの試合ではドルフィンズが最初に得点を取れるか、そしてカージナルスのオフェンスの中心であるRBデビッド・ジョンソンとWRラリー・フィッツジェラルドのどちらかを抑えられるか、というところが勝利の鍵だと思っていたのですが、その両方を達成できたというのも勝因の1つだったと思います。

ドルフィンズは最初にTDで先制し、結局最後までカージナルスにリードを許しませんでした。タネヒルが負傷退場するまでに21-9と12点差をつけていたことがよかったと思います。もしもっと競った展開だったら、QBマット・ムーアでは正直言って勝てていたかどうかわかりません。

またフィッツジェラルドについては3回のパスレシーブでわずか12ヤード獲得に止めました。パスターゲットとなったのが9回あったことを考えると、ドルフィンズのディフェンスがよく抑えたと言えます。さらにジョンソンについてもランを80ヤードに抑えましたので、その点もディフェンスの勝ちだったと言えるのかもしれません。ただ、それとは別に95ヤード走られていますから、そこはちょっとまずいんですが…

ドルフィンズのオフェンスに関しては、誰がよかったというより効率よく点を取っていったという印象が強いです。ただ、タネヒルはパス20回投中15回成功で195ヤード獲得、ややアンラッキーなインターセプトはありましたが、TDパス3本と非常に堅実なプレーをしていたと思います。

そのタネヒルですが、検査の結果左膝の靭帯を痛めたということですが、断裂ではなくて手術の必要もなく、本当に不幸中の幸いだったと思います。試合途中に涙を浮かべながらチームメイトと抱擁していたシーンを見た時には、これはシーズンアウトは間違いないと思っていました。しかし、もしかすると最終戦には出場できるかもしれないということでホッとしました。ただ、やはり今シーズンはもうプレーできないような気もしますが、今後の動向に注目したいと思います。

何はともあれ、これでドルフィンズは8勝5敗となり、とりあえず今シーズンの負け越しはなくなりました。プレーオフにも望みを残したことになりますが、ただタネヒルなしでは正直言って残りの3試合は厳しいでしょう。他にも主力選手で怪我人はありますし、これまでほとんどプレーしていないムーアでどこまでやれるのか、ここはHCアダム・ゲイスの手腕に期待をするしかないところです。チームが本当に一丸となって戦えば、残り3試合、あるいは光明も見えてくるのかもしれません。



 
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