今週は今年のドラフト指名7選手の契約発表が行われました。詳細が明らかにされているのは1巡目指名のWRデバンテ・パーカーだけで、他の選手についてはよくわからないんですが、おそらくすべての選手が4年契約だと思われます。

その7人とドラフト外で契約した新人選手は現地時間5月8日から新人選手のミニキャンプに参加しています。内容を見るとパーカーの評判はいいようで、早くも先発WRかという報道もされており、ベテランWRグレッグ・ジェニングスやケニー・スティルスも出場機会が減るのではないかと言われています。

そのWRに関してですが、リシャード・マシューズがトレードに出すか解雇してくれとアピールしているようです。このオフの動きによりドルフィンズのWR陣は2年目のジャービス・ランドリー、ジェニングス、スティルス、そしてパーカーで4人がすでに決定しているような形となっています。したがってマシューズは5番手のWRとなっています。

マシューズにしてみればマイク・ウォレス、ブライアン・ハートライン、ブランドン・ギブソンの3人が退団して、自分の出場機会が増えると思っていたところに、チームが次々とWRを補強し、挙句の果てにドラフト1巡目でもWRを指名し、それによって自分がプレーできないということでおもしろくないでしょう。

マシューズの気持ちもわからないではないですが、チームを批判する前にまず自分が実力で出場機会を勝ち取るという姿勢を見せなければいけないでしょう。いくら外から選手が入ってきてもその選手が必ず活躍できるとは限らないわけで、戦う前から自身の負けを認めているようなものです。そんな選手は仮に他のチームに行っても先発の座を勝ち取れないでしょうし、そもそもそんな発言を公然とするような選手を良識のあるチームは欲しがらないでしょう。

マシューズの去就が今後どうなるのかはわかりませんが、ドルフィンズに置いていてもプラスになる可能性はほとんどなく、いずれ放出されるものと思われます。実際にドラフトでパーカーを指名した時点で放出を考えたんでしょうが、適当なトレード先がなかったというのが現状なのではないでしょうか。わざわざ見返りを出してまで獲得するような価値がある選手ではないですし。


今週はNFLの各チームでも新人のミニキャンプが行われていますが、ジャクソンビルジャガーズのドラフト1巡目指名選手であるLBダンテ・ファウラーが靭帯断裂でシーズンアウトというニュースが入ってきています。こういうニュースを聞くと、元ドルフィンズ選手のWRイェイティル・グリーンを思い出します。

グリーンは1997年にドラフト1巡目指名でドルフィンズに入団しました。地元マイアミ大学出身ということで非常に期待され、QBダン・マリーノのパスターゲットとしての活躍が確実視されていました。しかしそのグリーンはキャンプ初日にひざの靭帯を断裂してそのシーズンを全休しました。

そして再起をかけた翌年だったんですが、またしてもシーズン開始前に同じところを怪我してしまい、結局2年間を怪我のために棒に振ってしまいました。3年目の1999年は開幕からロースター入りしたんですが、すでに怪我の影響なのか満足な活躍ができず、やがてNFLから姿を消してしまいました。

もしグリーンが怪我などせずに順調に育っていたら、どんな活躍をしていたかと思うと残念でなりません。今年の新人はもちろん、NFLでプレーする選手が怪我のためにその選手生命を断ってしまうことがないように願っています。