ドルフィンズは先週はバイウイークで試合がなかったんですが、その間にHCジョー・フィルビン、DCケビン・コイルが相次いで解任され、コーチ陣の一部を再編成せざるを得なくなりました。その結果、暫定HCダン・キャンベルの下、新しいドルフィンズの初めての試合が今週末の対テネシータイタンズ戦となります。

新しいドルフィンズといってもコーチ陣がほとんど代わったとか、主力選手が入れ替わったというわけではないんですが、これまでの4試合とは何か変化が見られるのか、多くのファンが注目しているものと思われます。

なんといってもチームの再スタートにはまず試合に勝つことが一番の特効薬となります。相手のタイタンズはドルフィンズと同じく1勝3敗とチームの調子は上がっていません。タイタンズの本拠地での試合とはいえ、ドルフィンズにも十分勝つチャンスがあると思われますが、その勝利のポイントとして次の点があげられています。

1 ランオフェンスで100ヤード以上走ること
RBラマー・ミラーとジョナス・グレイの2人で20回以上のランプレーを出し、バランスの取れたオフェンスを展開していかなければいけません。

2 タイタンズのランプレーを止めること
ドルフィンズのランディフェンスは相手チームに平均160ヤードのラッシングを許しており、これはNFL最下位となっています。チームの変化によってディフェンスにもいい影響がでるのかどうかですが、勝つためにはタイタンズのランプレーを100ヤード以下に抑える必要があるでしょう。

3 QBマーカス・マリオタにプレッシャーをかけること
タイタンズの新人QBマリオタはパス成功率64.1%で1020ヤード獲得、8TDパスを記録してQBレイティングは99.7となっており、これはNFL10位という好成績です。しかしその一方で14回のQBサックを受けており、ここまでわずか1QBサックしか記録していないドルフィンズのディフェンシブラインがどこまでマリオタにプレッシャーをかけられるかが鍵となります。

4 積極的なパスオフェンスを展開すること
ドルフィンズのQBライアン・タネヒルは1回あたりのパス獲得ヤード数がNFLの平均より悪く、パス成功率も56.7%と低調です。しかしこのパスオフェンスの向上がなければ得点も取れませんし、ドルフィンズの勝利もありません。タネヒルがより積極的にパスを投げられるかが課題となります。

5 第1Qでリードを奪われないこと
ドルフィンズはこれまでの4試合の第1Qに相手チームに計37得点を許している一方で、自軍の得点はわずか3点に終わっています。試合序盤で一方的に攻められてリードを奪われていることがチームの成績や選手の士気に影響しています。序盤での失点を防ぎ得点を奪うことが勝利に結びつく大きな要因となります。

同じ1勝3敗同士でも新人QBが活躍しているタイタンズとHCが解任されたドルフィンズとでは大きな違いがあると思われますが、意外にも戦前の予想ではドルフィンズの勝利を予想する人が少なくありません。

ただ、一番気がかりなのはタネヒルの状態です。タネヒルは練習生を侮辱したとして非難されており、その影響がこの試合に出てしまう恐れがあります。タイタンズのパスディフェンスはNFLトップ、トータルディフェンスも同3位と好調です。タネヒルがパスラッシュなどでプレッシャーを受けてしまうとこれまでの試合と同じような結果となるでしょう。

その他懸念材料としては怪我人の状況です。LTブランデン・アルバートとCBブレント・グライムスは共に試合出場が五分五分のようで、当日までわからない状況です。両選手とも攻守の要を担うので、無理をして出場させて怪我を悪化させたくないし、悩ましいところではあります。

重要なことは先に得点を取ってリードを奪うことです。そのためにはランオフェンスでヤードを稼ぐことが必要で、ランが出ればタネヒルのパスプレーも安定してくるでしょうから、オフェンスはリズムに乗っていけると思います。オフェンスがよくなれば、それに伴ってディフェンスもよくなってくると思いますので、なんとしても先にオフェンスでリードを奪うことですね。

この試合は新しいドルフィンズを占う一戦となりますが、勝ち負けは別として、これまでとは違うところを我々ファンに見せてくれることを期待しています。