暫定HCダン・キャンベルとなっての2試合目、対ヒューストンテキサンズ戦は予想以上のドルフィンズの圧勝に終わりました。戦前の予想からも勝つ可能性は高かったんですが、これほどオフェンスが爆発するとは思いませんでした。

QBライアン・タネヒルの25回連続パス成功、50ヤード以上のTDプレーが前半で4つ、第1Qでの21得点、さらに前半41得点連取とまさに記録ラッシュの試合でありました。これほどビッグプレーが連発するドルフィンズを見るのはいつ以来でしょうか、あまり記憶にありません。

テキサンズのディフェンスがよくなかったということもあるでしょうが、何かドルフィンズのチームとしての勢いというのが異常に目立ったような気がします。指揮官がキャンベルに代わってから、本当に別なチームになったようです。

ディフェンスの方も前半はほぼ完璧で、特に第1Qはテキサンズのオフェンスを完璧に抑え込んでいました。テキサンズのミスにもずいぶん助けられていた面もありますが、ミスを犯すのもやはりチームの勢いの差だったと思います。前半終了間際のDTダムコン・スーとDEキャメロン・ウェイクによる3連続QBサックは圧巻でした。

前半のテキサンズのオフェンス、ディフェンスを見ていて、何か1ヶ月前のドルフィンズの姿を思い出しました。あの時のドルフィンズは本当にやることなすこと裏目に出て上手くいかなかったところがありましたが、まさにこの試合でのテキサンズもそうでした。

結局タネヒルはパス19回投中18回成功で282ヤード獲得、4TDパスでQBレイティングは最高値の158.3でした。最後に失敗したパスもTEディオン・シムズが落球したようなものでしたので、残念でした。ただ、そのタネヒルの活躍を呼び込んだのはやはりランオフェンスだったと思います。

ランプレーはRBラマー・ミラーの14キャリー、175ヤード獲得をはじめ、チーム全体で35回で248ヤードを獲得しています。これだけランが出るとタネヒルの負担も軽減されるわけで、タネヒルが19回しかパスを投げる必要がなかったというところにつながっています。

しかし、勝った勝ったと喜んでばかりもいられない要素もありました。確かに前半は41-0という大差をつけて余裕の状況だったんですが、後半に限ってみれば3-26と完全に分が悪かったです。前半の状況からすれば後半に26点も取られるとは思いませんでした。

普通前半であれだけの大差がつけば後半も淡々と試合が進んでしまうものなのですが、テキサンズは最後まで諦めず、しぶとく食い下がってきていました。ドルフィンズも大差がついたことにより力を抜いていた部分もあったと思いますが、それにしてもテキサンズの粘りは敵ながらあっぱれと言わざるを得ません。

ドルフィンズは前半に41得点したので後半も2つぐらいTDが取れるかと期待していたんですが、FGによる3点のみでした。まあ後半は選手を休ませながらプレーさせていたのでしょう、WRジャービス・ランドリーやミラーの姿をほとんど見ませんでした。

あと3rdダウン時の1stダウン更新率が9回中わずか1回でした。これが後半テキサンズに反撃を許したのと同時に、後半にわずか3点しか取れなかった要因でした。またQBサックを4回受けていますが、怪我のリスクもあるのでそこは反省材料だと思います。

それと後半はテキサンズによくパスを通されていました。CBブレント・グライムスの反対サイドを守るCBジャマー・テイラーがどうしても狙われるわけですが、ここをきちんと守れるようにならないと僅差での試合や強豪相手にはかなり苦しいです。

まあ、そうは言ってもこれだけの大勝で、しかもホームでの勝利ですからチーム状態は非常によくなっていると思います。この調子をどこまで維持できるのかが課題ですが、戦力は揃っていると思いますので、これからが本当の勝負ですね。