プレシーズンゲーム最終戦の対テネシータイタンズ戦でしたが、主力選手がほとんど出場しない中での注目ポイントは、今年のドラフト指名選手であるCBザビアン・ハワードとRBケニアン・ドレイクの2人のプレー内容でした。

ハワードとドレイクはいずれも期待の新人でしたが、怪我をしてここまで満足な練習を行えず、プレシーズンゲームにも出場していませんでした。場合によってはシーズン開幕に間に合うかどうかという状況であったのかもしれません。

しかし、この試合に出場しプレーしたことで開幕に間に合ったという印象を受けました。肝心のプレー内容ですが、2人とも無難にプレーしていたと思います。

まずドレイクですが、本職のRBの他にキックオフのリターナーとしてもプレーしました。そのキックオフリターンでは2回で45ヤード(平均22.5ヤード)という内容でした。数字的には驚くほどのものはないのですが、実際の走り方を見ていると力強い走りで何かを期待させるような雰囲気がありました。このプレシーズンでは同じく今年の新人のWRジャキーム・グラントがリターナーとして脚光を浴びていましたので、レギュラーシーズンではどちらがリターナーとして起用されるのかが注目されます。

そして本職のRBとしては4キャリーで6ヤード獲得と物足りない数字で、もう少し見てみないとわかりません。しかしパスレシーブでは33ヤードのパスレシーブを記録して、その面でも期待ができるのではないかと思いました。

それからハワードの方ですが、相手が控え選手だったことで、レギュラークラスを相手にした時にどうかというのはあります。カバーリングはよくわかりませんでしたが、タックルなどはしっかり出来ていたように見えました。記録的には3タックルという内容でした。


もう1つの注目ポイントは第3QB争いでした。ザック・ディザートとブランドン・ドーティがプレーしましたが、ディザートがパス16回投中10回成功で85ヤード獲得、ドーティがパス12回投中8回成功で98ヤード獲得と数字的には同じような結果でした。しかしディザートの方は肝心なところでのパスミスやインターセプトもあり印象はよくありませんでした。その結果も影響してか、最終ロースターにはドーティが残り、ディザートはカットされています。


その他のところでは先発CBを争っているトニー・リペットとボビー・マッケインがいずれもインターセプトを決めました。リペットはWRの経験もあるせいかキャッチングの能力は高そうです。あとはカバーリングが課題になりますが、これは経験を積んでいくしかないでしょうね。マッケインはプレシーズンゲーム中はアウトサイドのCBでプレーしていましたが、本来ニッケルCBで、この試合でもそのポジションだったと思います。この試合でのプレーを見ると、やはりニッケルCBの方が適しているんでしょうね。


この試合で大きく評価を落としたのがRBジェイ・アジャイでした。試合開始直後の最初のプレーでファンブルし、その後その後16ヤードのランプレーを決めていいところを見せたと思ったら、簡単なパスを落球してしまいました。ファンブルは姿勢を低くして走っていたので相手のディフェンスが上手かったとも言えますが、パス落球はいただけません。先発RBとして疑問符がついてしまいました。


全体的に見ると、相変わらずランディフェンスが弱いなという印象だったんですが、3回のターンオーバーを奪いながらその後の攻撃で1TDしか取れなかったのが試合の流れからしたら大きかったと思います。特に惜しかったのは前半終了間際にパントキックからのファンブルリカバーで攻撃権を奪いながら、TDパスをインターセプトされたところが致命的でした。あそこでTDを取っていれば試合展開はどうなっていたかわからなかったです。 

まあ、プレシーズンゲームなので勝敗は関係ないのですが、ハードロックスタジアムとなってからの最初の試合だったので、できれば勝利で終わりたかったところでした。それにしてもスタジアムに空席が目立っていたのがなんとも寂しく残念でした。