ドルフィンズにとってプレーオフ進出のためには絶対に負けられないサーズデーナイトゲームの対バッファロービルズ戦です。共に5勝4敗の両チームですが、すでに直接対決でビルズが1勝しているので、勝率では同位ですが実質はビルズの方が上となっています。
そのため、ドルフィンズは次のビルズ戦に負けるとその時点で今シーズンが終了してしまう可能性が高くなります。そういう意味ではこの試合は今シーズンで一番のビッグゲームとも言えますが、それを迎えるドルフィンズのチーム状態は決してよくありません。
先日行われた対デトロイトライオンズ戦でドルフィンズは20-16で惜敗していますが、試合に負けたこと以上に主力選手が怪我をしてビルズ戦に出場できないか、出場しても十分なプレーができないということが大きなマイナス要素となっています。
先発LTブランデン・アルバートが右ひざの怪我のため今シーズンの出場ができなくなりました。その代わりは先発RTのジャワン・ジェームスが務めることになり、RTは控えOGのダラス・トーマスが務めることになりますが、ビルズのパスラッシュはNFLでもトップクラスですので、経験の浅いジェームスとトーマスは必ず狙われてプレッシャーをかけられることになります。そのパスラッシュからQBライアン・タネヒルを守ることができるかどうか非常に不安です。
そしてそのタネヒルもライオンズ戦では負傷しています。右肩と足首を痛めており現地火曜日の練習も限定的なものとなっています。その他にもライオンズ戦で負傷したCBコートランド・フィネガンも出場できず、ライオンズ戦で十分なプレーができなかったRBラマー・ミラーも状態はあまり変わっていないようです。
タネヒルはビルズとは相性が悪く、これまでの5試合で1勝4敗(現在3連敗中)で、計18回のQBサックを受けておりQBレイティングも67.0となっています。アルバートの欠場により、NFLトップの34QBサックを記録し、先日の対カンサスシティチーフス戦では6QBサックを記録したビルズのディフェンスに苦しめられるのは必至の状況となっています。
ドルフィンズに不利な状況が多く今回の対戦でも苦しい戦いを強いられるでしょうが、ビルズにも弱みがあります。ビルズのディフェンスはシーズン最初の6試合では合計で405ヤードのラッシングしか許していなかったのが、その後の3試合では合計460ヤードのラッシングを許しています。チーフス戦でも127ヤードを走られて、ホームゲームながら17-13で敗れています。
またビルズのオフェンスも敵陣レッドゾーン内での得点率はNFL最低の41.2%となっており、チーフス戦でも4回レッドゾーンに侵入しながらFGを2本決めるに止まっています。試合終盤に敵陣15ヤード地点まで攻め込みながら、QBカイル・オートンは4回のパスすべてを失敗しました。
ただしビルズにとっての最大の強みはドルフィンズに対してチーム全体が自信を持っているように見えるところです。それは裏を返せばドルフィンズがビルズに対して苦手意識を持っているということなのかもしれませんが、前回や昨年の対戦を見てもビルズはドルフィンズを見下ろして戦っている印象を受けました。
今回の対戦でもビルズは自信を持って試合に臨んでくるでしょうが、ドルフィンズとしてはまずはメンタル的な面でビルズに負けないようにしなければいけません。怪我人が多いなどのマイナス要素もありますが、ホームゲームであるという地の利を最大限に活かし、あとは好調のディフェンスで勝機をつかんでもらいたいと思います。
ところで、この試合でドルフィンズは2004年シーズン以来となる、上下アクアのジャージを着用して試合に臨むようです。上下アクアのジャージでの試合というと、2002年にシカゴベアーズと対戦した試合でRBリッキー・ウイリアムスが大活躍して勝利したのを思い出します。その時と同じように、今回もドルフィンズのランオフェンスが爆発することを願っています。