この試合、大方の予想どおりドルフィンズが敗れて連勝が6でストップしました。ある程度は予想していたことですが、まさかこれほどの大差で敗れるとは思っていませんでした。まあ、僅差でも大敗でも同じ1敗ですから、また次の試合に向けて気持ちを入れ替えていかなければいけません。プレーオフを考えたらAFCのチームに負けたのは痛いんですが、こうなったら1つでも多く勝つことが大事になってきました。

負けるのならばレイブンズのディフェンスに完璧に抑え込まれて負けるんだろうと思っていましたが、試合展開にもよったんでしょうが、よく見れば完璧に抑え込まれたという印象はありませんでした。それよりも序盤から得点を重ねられて自分たちのフットボールができなかったというのが一番の敗因だったと思います。

そうなった要因なんですが、まずディフェンスがレイブンズのオフェンスを抑えられなかったということもありますが、それよりも序盤の得点チャンスでことごとくミスを重ねて得点を取れなかったというのが大きかったと思います。たとえそのうちの1回でも得点を取っていたら、この試合はもっと違う展開になっていたような気がします。

最初はレイブンズ陣内28ヤード地点までボールを進めながらKアンドリュー・フランクスが46ヤードのFGをミス、次もレイブンズ陣内28ヤード地点まで攻め込みながらQBライアン・タネヒルからWRデバンテ・パーカーへのTDパスがインターセプトされ、さらにCBバイロン・マックスウェルがインターセプトしてレイブンズ陣内38ヤード地点で攻撃権を得ながらボールを進められずにパントに終わりました。この3回のチャンスを逸したことが非常に痛かったと思います。

この試合のポイントとしてNFL1位のランディフェンスを誇るレイブンズに対して、RBジェイ・アジャイがどれだけ走れるかが注目だったんですが、アジャイは12キャリーで61ヤード獲得(平均5.1ヤード)でした。それを考えるとランプレーはもっと出せたと思うんですが、序盤で得点差を広げられたためにパス中心のオフェンスとなってしまったのが惜しかったです。

前半で24点差をつけれられましたが、それでも後半開始のオフェンスで反撃できていたら、まだ可能性はあったと思います。しかしそこでもレイブンズ陣内19ヤード地点まで攻め込みながら、アジャイの14ヤードランは反則で取り消され、挙句の果てにタネヒルがWRジャービス・ランドリーにパスミスしてインターセプトされてしまいました。

第3Qはディフェンスもレイブンズのオフェンスを抑えていたので、第3Qに得点を取りたかったところでしたが無得点に終わったところですでに勝敗は決してしまったように思えました。どうもタネヒルは追いかける展開になると脆さを露呈してしまい、連勝中の時のようなプレーができなくなってしまいます。その部分で成長できていないので評価は上がってこないんでしょうね。

他方、ドルフィンズのディフェンスもこの試合は酷かったと言わざるを得ません。レイブンズのQBジョー・フラッコはこの試合までTD11に対してインターセプトは10という成績でした。そのフラッコに4TDパスを決められ、おまけに381ヤードも投げられてしまいました。ノーハドルでのパスプレーを次々と決められてディフェンスが崩された印象がありました。

レイブンズのオフェンスもドルフィンズのディフェンスを研究して弱いところをついてきたような気がします。特にTEデニス・ピッタへのパスは11回中9回成功で90ヤードを献上し2TDパスレシーブを許しています。今回に限らずドルフィンズのディフェンスはTEへのパスを防げないのですが、LBのポジションでの人材不足、そしてSレシャッド・ジョーンズの欠場もあり限界があるんでしょうか。

それとドルフィンズはパスラッシュがよかったんですが、この試合ではフラッコにほとんどプレッシャーをかけることができませんでした。対戦相手がドルフィンズのディフェンスを考える時にまず警戒するのがパスラッシュだと思います。当然レイブンズもそれを警戒して対策を考えたでしょうが、それが見事に機能したのではないかと思います。結果、フラッコは被QBサック0でした。

レイブンズの、特にオフェンスが非常に調子がよく、これが本当に6勝5敗のチームかと思えるぐらいだったんですが、ドルフィンズもそこそこオフェンスが進んでいただけに、大事なところで裏目に出ていつの間にか大差がついてしまったという印象の試合でした。

ただ、その中でもマックスウェルはインターセプトとファンブルフォースを記録しましたし、パーカーは見事なTDパスレシーブを決めています。いいプレーはいくつかあっただけに、残念な部分もありました。まあ、連勝はいつまでも続くものではないので、こんな時もありますね。

プレーオフの可能性も若干残っていますが、それを考えるのではなく、次の1勝を目指して戦ってもらいたいと思います。この敗戦でまたズルズルとシーズン当初のような状況にだけは陥らないでもらいたいのですが、その意味では次の試合に注目したいと思います。