先日の対アトランタファルコンズ戦で、ドルフィンズは第2QBマット・ムーア、第3QBパット・デブリンがいずれも怪我をしてプレーできず、第4QBのセス・ロバトが、先発QBライアン・タネヒルが1シリーズで退いた後、試合終了までプレーしました。
そのムーアとデブリンの怪我の回復が見込めなかったのか、ドルフィンズはベテランQB3人をテストしていたようです。その3人とはレックス・グロスマン、ブレイディ・クイン、そしてジョン・スケルトンです。そしてこのうちクインと契約したようで、その結果デブリンが解雇されています。
よく考えると第2、第3のQBが怪我でプレーできないというのは非常事態で、もしも先発QBであるタネヒルが怪我をしてしまうとチームとしては大変なことになってしまいます。ドルフィンズのオフェンスシステムをよく知っているデブリンを解雇して新しいQBをこの時期に入れたというのは、よほど怪我の状態がよくなく深刻な状況だったということでしょうか。
ちなみにクインは第2QBの座をムーアと争うということも考慮されていて、もしクインが第2QBとなればムーアを解雇するかトレードに出すことが考えられます。控えQBとしては高額なサラリーのムーアを放出することはサラリーキャップの面で非常に大きいと言えます。
Palm Beach Postの記事で、今年のドラフト5巡目指名のLBジョーダン・トリップが先発LBとして起用される可能性があるというようなことが書かれていました。ドルフィンズの先発LB陣は今年ポジションチェンジを行ったんですが、先日のファルコンズ戦でもその効果が十分発揮されず、相変わらず不安視されています。
その中でもLBフィリップ・ウィーラーは最も内容が悪く、控えに降格する可能性が大きいと言われています。その場合、2年目のジェラニー・ジェンキンスかトリップが先発に昇格すると考えられます。ジェンキンスは昨シーズンの試合中も大事な場面でウィーラーに代わってプレーしたこともあります。
トリップは大学時代はアウトサイドLBとしてプレーしていたんですが、インサイドLBとしてもプレーできるということで、ドルフィンズではどちらの可能性も考慮しているようです。実際にファルコンズ戦ではインサイドLBとしてプレーしていました。
新人がいきなり先発LBになるというと、あのザック・トーマスを思い出します。トーマスは1996年ドラフト5巡目指名でドルフィンズに入団しました。当初ドルフィンズはトーマスを先発に起用することは考えておらず、FAでインサイドLBのジャック・デルリオを獲得していました。しかしトーマスはデルリオとのポジション争いに勝って先発LBの座を獲得しました。
そしてその後の活躍は古くからのファンの方ならご存知のとおりで、開幕の対ニューイングランドペイトリオッツ戦でセンセーショナルなデビューを飾り全米の注目を浴びました。その後もそのプレースタイルでファンを魅了し、ドルフィンズのディフェンスの中心として長くチームに貢献しました。
今シーズンの開幕戦は奇しくも対ペイトリオッツ戦です。その試合でトリップが先発LBとしてフィールドに立っているかどうかはわかりませんが、もしそれが実現したならばトーマスの後継者として長くドルフィンズで活躍してもらいたいと思います。