歌手のホイットニー・ヒューストンが亡くなりました。彼女の曲は昔からよく聴いていましたが、有名な歌手ぐらいしか認識がありませんでした。しかし、亡くなったことによっていろいろなニュースを見ていると、私生活では波瀾万丈の人生だったようです。そのホイットニーですが、NFLファンならば彼女がスーパーボウルで見せたアメリカ国歌斉唱のシーンを思い出す方も多いでしょう。

1991年1月27日フロリダ州タンパスタジアムで行われた第25回スーパーボウル… 湾岸戦争の最中で開催が危ぶまれた中で行われたこの試合で、試合前の国歌斉唱を務めたのがホイットニーでした。非常に感動的な国歌斉唱で、終了時にはスタジアム全体が観客のひとりひとりが手にしていた星条旗で染まりました。そしてその国歌斉唱はのちにCDとなって発売されたと記憶しています。

この試合は、ノーハドルのハイパーオフェンスのバッファロービルズとパワーランニングゲームと強力ディフェンスのニューヨークジャイアンツの対戦で、エースQBフィル・シムズが欠場していたこともありビルズが圧倒的に優勢でした。しかし試合は僅差の接戦、最後は試合終了と同時にビルズのKスコット・ノーウッドのFGが外れて、20-19という史上最少得点差でジャイアンツが勝利しました。そしてビルズにとってはこの試合がスーパーボウル4年連続敗退の始まりとなりました。

アメリカではフットボールに限らず、4大プロスボーツなどの試合前には必ず国歌斉唱が行われます。いずれも雰囲気があり心に響くものなのですが、この時のホイットニーの国歌斉唱は戦争中という背景もあり、他に類を見ない記憶に残る国歌斉唱の1つとなりました。

その感動的な記憶を残してくれたホイットニー・ヒューストンの冥福を祈りたいと思います。